「廃棄される食べ物で生活するドイツ人の家族」を紹介しましたが、アメリカでは「フリーガン(Freegan)」と呼ばれる人たちが、同じようにスーパーなどのゴミを拾って暮らしています。
フリーガン(freegan)は、フリー(自由)と、ビーガン(完全菜食主義 vegan)を合わせた造語です。「食べ物にお金を払わない完全菜食主義者」といえるでしょうか。
アメリカでは、毎年4000万トン・13兆円の食材が捨てられているそうです。その大半は「非効率的な発注」と「在庫管理システム」から生じています。「賞味期限」が切れると、実際にはまだ食べられるものまで捨てられてしまいます。ちなみに日本では、年間2000万トン・11兆円の食べ物が捨てられています。
飽食大国アメリカよりヒドかった日本の食料廃棄の現状 – NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2134560136851222501
大量消費に疑問を感じて、リユース(再使用) とリサイクル(再生利用)のために、ゴミ箱を漁っているフリーガンたちは、普通に仕事をしている中産階級の人が多いようです。浮いた食費のお金をNPO活動に寄付したり、貯金をして、環境に負荷をかけない生活の費用に充てています。
発祥は1990年半ばのシアトルとポーランドで、現在は全米のほとんどの主要都市にいるといわれています。物をいっさい買わずに、ゴミ収集日前に街を歩き回って拾ったり、人からもらったりします。究極の目標は「捨てない」「欲しがらない」。彼らは環境保護などの点から、環境破壊や動物虐待を行なう企業の製品の不買運動を行なっていたようですが、問題は社会の成り立ちそのものにあると考え、次第に経済システムそのものをボイコットするようになったそうです。
拾ったものを食べて食費はゼロ!「フリーガン(Freegan)」の実態 | MediaSabor
http://mediasabor.jp/2008/02/freegan.html
まだ食べられるのに廃棄される食品の問題を解決するために、世界各地で「フードバンク」運動が始まっています。